ガラケー

今週のお題「4月1日の思い出」

私が高校生のとき(1X年前)といえばガラケー全盛期・mixi全盛期であり、告白もEメールでというナウでヤングなご時世だったのですが、当時の"高校"といえば基本的には携帯を持ち込んではいけない聖域に指定されていることが一般的だったと思います。理由としては「授業中に携帯が鳴ると授業にならないから」「お段の文字を打つのに5回も同じボタンを押すのは時間の無駄だから」「3Gの電波によりIQが下がるから」など色々あったと思うのですがいずれにしても"携帯"というものが現代よりも奢侈品寄りというか必需品扱いされてない空気感がありました。今ではあんまりないことだと思いますが、「必要ないものは持ってくるな」という観念に基づき携帯の持ち込みが校則で禁止されている、というのが当時の高校あるあるだったと思います。

特に私がいた高校は近隣でも比較的校則が厳しいことで有名で、そんな環境下で校内で「携帯所持が発覚する」ということはとんでもない重罪扱いでした。即時没収は当然として400字詰め原稿での反省文・長時間の説教ご指導・場合によっては親の招集など幾重の手続きを経ないと返還されない圧政が敷かれておりました(どんくさい私は在校中4回も見つかり親にも招集がかかるなどした)。
そんな高校生活での苦い経験から「パブリックな場では携帯というのは細心の注意を払ってポケットから出さなければならない」という観念が私の中に染み付いていたのでした。

 

時は過ぎて大学に入学したあの日
入学式で隣になった子・ガイダンスで近くにいた子など色々な人と赤外線で連絡先を交換する儀式(なつい)を行うときも、周りに先生がいないか気にしながらちょっと悪いことをするような気持ちでポケットから携帯を取り出して、「もう心配しなくていいのに」と心のなかで苦笑いしたのをよく覚えています。大人になるにつれ制限も少しずつ解除されていきますが、その第一歩目を実感したものです。

たかが携帯の小噺なんだけど、自分の中ではちょっとだけ世界が広がった日のエピソード。14年前の4月1日のことでした。